パンドラ・リターンズ(7)、感想
2009.02.25 Wed 22:10
米田鷹雄
というわけで、7回シリーズというのは、オーバー・ザーフューチャー(15巻)、逃亡者(8巻)、そのエスパー凶暴につき(14巻)に並ぶ“大作”でした。
いずれも「暫定最終回」「桃太郎登場」「チルドレンと皆本の初遭遇」という重要エピソード揃い。確かに、それに匹敵するだけの重要エピソードになった気がします。
兵部が薫の攻撃をうけてしまったのは、薫を悲しませることをしてしまったことを悔いたからという解釈でよいのかな? オーバー・ザーフューチャー編でも薫たちの未来のために死んでもいいという行動をとっていましたからね。
あるいは、不二子を本気で殺そうとしたことを信頼を裏切ったと責められたのが、自分が“隊長”に信頼を裏切られたことと重なって、殺されてもしょうがないと思ったのかも……?
薫としては、兵部は反撃してくるだろうという想定で攻撃していたので、まさか死にかけるとは、ということでしょう。
この仮死騒動で、薫の兵部への怒りは、ややうやむやになった雰囲気がありますが、さて、次回以降はどのような感情になるのでしょうね? いずれにしても以前ほどは信頼できないということになりそうですが。
そして、「頭脳」として参戦すると思われた皆本が、まさかの「ヨゴレ」参戦ww
こんな形で前線での必要性を示すとは、なんて不憫なww
……でも、この場面、マッスルを蘇生させるのが一番適任だったし、兵部に(精神的)ダメージを与えることができたような気もしますがw
そして、兵部の危機にも趣味を優先するパティのガチぶりが素敵すぎですw
シリアスになりうる場面をこうしてコメディにしてサラリと流すのは、さすがの椎名流。必要以上に暗くなりすぎず、作品にテンポを与えますね。
兵部は辛うじてw、気がつくわけですが、そこに、かつて信頼していた隊長が最初に差し伸べた手のイメージが重なるというのは、こうくるか!と驚きました。
皆本から兵部に触れること自体、今までなかった(と思う)し、ましてや救うためになんて。かつて、皆本が躊躇なく紫穂に触れたシーンと重なるものがありますね。
今まで、兵部と皆本の関係は、あくまで薫を介在にした対象関係で、働きかけも兵部→皆本の一方通行に近かったわけです。しかし、これで、皆本と兵部が直接の関係となり、皆本→兵部という働きかけがうまれたということ。
今まで椎名先生自ら「成長(=変化)してない」といわれていた兵部ですが、これは明らかに変化の兆し。皆本はチルドレンの未来だけでなく、兵部の過去も救うのでしょうか?
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