絶対可憐チルドレン 中学生編完結

2014.02.27 Thu 00:06
米田鷹雄


まさか中学生段階で「未来」が“回避”されるとは思いませんでした。
これは最後の最後まで引っ張ると思っていたので。
さすがおキヌちゃんの復活を最終回まで待てなかった椎名先生だ(ほめてます)。

しかし、この「未来」の解釈が、実にSFしていて、これまたさすが椎名先生ですね。
フェザーの未来が消える、という表現からして、多元世界的解釈はとらずに、一本の世界線が変化していくということですね。
また、未来予知という「観測」により、未来が確定してしまうという量子論的な話も出てきました。
つまり、未来とは「重なりあった状態」と「確率解釈」によって存在している(考えてみるとプレコグたちの予想も確率で表示されていました)ということでしょう。
伊号たちは、その重なりあった状態のうち、高い確率のものを観測することができるとともに、観測することでその未来を確定させていたということになります(伊号の予知を「隊長」が知らなければ、兵部を撃つこともなく、その後の兵部=パンドラもなかったことなどは、その典型でしょう)。

しかし、伊号の“死”により、観測は失われ、今の「重なりあった状態」を高い確率で観測できるものはいなくなりました。
これが、未来は未確定になったということのアイコンになります。

ただ、中学生編最終回で京介が述べているように、「帰納法」的な意味での「あの未来」は失われたわけですが、「演譚法」的な意味での「あの未来」はまだ存在しているということですね。
中学生編では兵部と皆本のある種の和解が、終盤のエピソードとして描かれたわけですが、皆本の意識は変化していないというのが課題として残ったということに。
……シリアスに書いてるけど、人類を救うために早くデレろってことだよなw

もともと、皆本と兵部の理想は「超能力者が差別されない世界」を目指すという戦略目標においては一致しています。
それに対する方法論に大きな違いがあっただけなわけで、しかも、捻くれてツンデレってしまった兵部のひっこみのつかなさ(あるいは子供っぽさ)が方法論の違いの大きな原因なので、そこが取り払われれば、皆本が描く(かつては兵部も夢見た)理想の方法論に兵部が歩み寄るのは自明ともいえましょう。
パンドラの若年層をチルドレンと同じ学校に通わせるなんてのは、兵部が最初からそれを自覚していたからにも思えます。

[7] beginning... [9] >>
comments (10)
trackbacks (0)


<< 私事で申し訳ありませんが…

[0] [top]


[Serene Bach 2.21R]