(有)椎名大百貨店

2008.05.21 Wed 02:00
米田鷹雄


●GSホームズ極楽大作戦〜血を吸う探偵

大空白期初期を舞台にした物語、GSからのゲストはピート。
このシリーズは、椎名先生のホームズシリーズに対する細かいチェックが、実に面白いですね。
冒頭の「バリツ」は有名なネタですが、他にも盛りだくさん。
登場する「大佐」は空家の冒険に登場するセバスチャン・モラン大佐ですね。アジアで虎狩りをし、ベンガル第一工兵隊所属、世界で指折りの射撃の名手。このあたりは原作で描写があるとおり。もっとも、外見だけは変えたようですがw

ワトソンが軍隊にいたことがあるというのも忘れられがちですが、第二次アフガン戦争で負傷してるんですよね(その傷のネタがあとで出てくると)。

「タバコも麻薬もうけつけない」という前期ホームズの不健康さにサラッとふれた上で「一度吸血鬼なってから人間に戻ると、前より調子がよくなるのか!?」ということで、ホームズがここでタバコだけになって、後期ホームズの麻薬をやらなくなった理由と解釈できるようになっているところもいいですね。
また、このときのワトソンが「古傷があっただが……肩だったか脚だったかもうわからんよ!?」というのは、話によって古傷の位置の表記がかわってしまっていることを踏まえてますねー。細かい!w

最後にワトソンが指摘した「女性」は、「ボヘミア王の……とか?」書き文字があることでわかるように、やっぱり、アイリーン・アドラーでしょうねー。この大空白期でロマンスというのは、ホームズのパスティーシュ作家によるひとつのパターンですからw

ホームズの「極楽へ行きたまえ」という台詞が「極楽大作戦」していて、イイ!と思うのはいうまでもないことかもしれませんね。

そんなわけで、ある意味、ホームズ×GSのクロス二次創作とでもいうべきものかもしれませんが、やるなら、ここまで両作品をつきつめろという見本みたいですね。
オーバーテクノロジーはあるものの、この作品のプロット事態はホームズ外伝として成立しうるのに、それでいて、GS外伝にもなっている。さすがプロ。


●パンドラ
「空からおちてきた人間じゃない美少女が俺のものに!?」をそのまま受け止めていた横島が、「なんて反応はありえないから」という修介くんになってしまったわけでw
しかし、それが、かつて同じ道を経験したワスプにより「空から降ってきた人間じゃない女のコ最高ッ!!」という悟りを開くにいたるという。

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